2013年01年29日 最終更新

GERBER ベア・グリルス アルティメット(サバイバル)キット

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ベア・グリルス アルティメットキット ベア・グリルス アルティメットキット

ベア・グリルス監修のサバイバルセット「ベア・グリルス アルティメットキット」を紹介する。

日本でも一部の人々の間でカルト的な人気を誇るのでご存知の方も多いだろうが、ベア・グリルスはイギリス特殊部隊SASでの経験を生かして世界中の過酷な環境で冒険をしてきたサバイバル専門家だ。

筆者はこれまで、“サバイバルキット”や“ピンチ缶”といったものの存在こそ知っていたが、それらに現実的な実用性が見出だせずに手を出すことはなかった。
今回、筆者もそのファンの1人であるベア・グリルスが監修したサバイバルキットが存在するということを知り、半ば記念グッズ的な意味合いも込めて購入するに至った。

なお、ベア・グリルス監修のサバイバルキットには、今回紹介する「ベアグリルス アルティメットキット(本国実売価格約$35)」の他に、廉価版の「ベア・グリルス ベーシックキット(本国実売価格約$17)」も存在する。

Bear Grylls Ultimate Kit 内容物一覧

シームテープ付き防水ナイロンバッグ 正面 シームテープ付き防水ナイロンバッグ 正面

まずは外装のナイロンバッグから。
ベア・グリルスのロゴとシグニチャーがオレンジ色のフォントでプリントされている。
生地は登山用のザックやスタッフバッグに使われるようなナイロン生地で撥水性のあるものだ。
ジッパー部分にもシームテープが貼られており、水没させない限りは雨ざらしでも中へ水が侵入することはなさそうだ。

なお、この状態のサイズは縦11cm×横16cm×厚さ4.5cmほど、重さは295gだった。
筆者は追加でアイテムを数点追加したりそれぞれを個別包装にして収納方法を変更してしまっているので前述のサイズ・重量になっているが、純正のままの状態であればもう少しスリムになるはずだ。

ところで、一番上の商品画像ではジッパーが縦方向だが、手元もあるものは横方向になっている。
どちらが新しいバージョンなのかは不明だ。

シームテープ付き防水ナイロンバッグ 裏面 シームテープ付き防水ナイロンバッグ 裏面

ナイロンバッグの裏側の様子。
救助を求める際の合図の仕方などがプリントされたビニール地のワッペンが縫い付けられている。
プリントはしっかり定着しており、少し擦れたぐらいでかすれることは無さそうだ。

シームテープ付き防水ナイロンバッグ 笛 シームテープ付き防水ナイロンバッグ 笛

ナイロンバッグのジッパーの留めの部分はホイッスルになっている。
中にももうひとつちゃんとしたホイッスルが入っているので予備としての位置づけか。
これがついているおかげで、手袋装着時や寒さで手がかじかんでいるときにも開閉がしやすそうだ。

中身を取り出した様子 中身を取り出した様子

一番外側のナイロンバッグから中身を取り出した様子。
本来はインナーのビニールパックに全て収められていたが、出し入れが面倒なので使用頻度の高そうなものは外袋と内袋の間に入れるようにした。

なお、後述するが、内袋の左上と赤いホイッスルの下に見える白い丸の物体はワセリンティンダーが収められた容器だ。

防水インナーバッグ 防水インナーバッグ

外袋であるナイロンバッグだけでも防水性は十分な印象だが、インナーに完全密閉のビニールパックがあることで水没しても中身をドライに保つことが可能となっている。

作りはジップロックを分厚く頑丈にしたような感じ。

密閉性を高めるためなので仕方ないが、かなりしっかり閉まってしまうので寒さで手がかじかんじいるときなどは開けづらいかもしれない。

Gerber ミニマルチツール 収納時 Gerber ミニマルチツール 収納時

内容物の売りの1つになっていると思われるのがこのGerber ミニマルチツールだ。
本国アメリカでは実売$17ほどで「Gerber Clutch Mini Tool」という名称で単品でも販売されている。
全体としての作りはしっかりしており、手に持つとサイズの割に意外とずっしりしている。
重さを量ってみるとこれだけで79gあった。

Gerber ミニマルチツール ラジオペンチ Gerber ミニマルチツール ラジオペンチ

マルチツールと言えば、ナイフメインのビクトリノックス系と、ペンチメインのレザーマン系にざっくりと別れるが、このGerber ミニマルチツールはレザーマン系だ。
小さいものではあるが、非常時に限らずアウトドアなどでも細かい力作業が可能なラジオペンチが1つあるのは心強い。

開閉のバネもしっかり効いており、写真の状態から握るって放すとちゃんと開いた状態に戻る。

Gerber ミニマルチツール ラジオペンチ拡大写真 Gerber ミニマルチツール ラジオペンチ拡大写真

挟む部分が先端から奥にかけて多様な形状をしており、様々な作業をストレスなくこなせる印象。
特に先端の噛み合わせは素晴らしくガタつきもないのでピンセット代わりにトゲも抜けそうな程だ。
奥の回転部分に近い箇所はワイヤーカッターになっているので針金や糸なども切断できる。

Gerber ミニマルチツール 展開時 Gerber ミニマルチツール 展開時

各種ツールを展開した状態。
右上から時計回りに、爪ヤスリ、マイナスドライバー(大)兼栓抜き、マイナスドライバー(小)、ナイフ、ピンセット、プラスドライバーの順だ。

本体側面、写真のGERBERのGの文字のしたあたりに“BLADE”という文字が刻まれており、ナイフがどちら側にあるのか閉まった状態でもわかるようになっている。
反対側には“NAILFILE”と入っており、開く前にどっちがどっちなのかを確認できるのはありがたい。

残念なのは、爪ヤスリのザラつきが少し甘い点だ。
全く削れないということはないが、普通の爪切りのヤスリど比べると半分ぐらいしか削れない印象。
面積が少なくたくさん動かさないといけないので、むしろ削れ過ぎるぐらいにしてほしかった。
また、ピンセットの噛み合わせもあまり良くないので自分で角度調整をする必要がある。

ナイフの刃渡りは4.5cm。
刃付けは可もなく不可もなくいたって普通なので、シャープな刃を好む場合は自分で研ぎを行う必要がある。

なお、プラスドライバーはスペースの関係からかマイナスドライバーに引っ掛かりをつけただけのような平べったい形状をしている。
実際に使ってみたところ、経の小さいネジ穴に対して使うのはやはり厳しかった。

ミニLEDライト ミニLEDライト

ボタン電池式の1灯LEDライト。
裏にネジ穴があるので電池交換はできそうだ。

ハンドライトとしては頼りないが、足元を確認したり火を起こすまで手元を照らす仮の明かりとしては必要十分といったところ。

青いプラスチック部分を取り囲むシルバーの枠も実はプラスチックで質感は安っぽい。

ミニLEDライト 点灯時 ミニLEDライト 点灯時

点灯時の様子。

電球自体は白色だが周りが透明のブルーなので青っぽく光る。

なお、実用点灯時間などは不明だ。
心細い場合はPETZLのe+LITEあたりを別に持っておくと安心だろう。

ワイヤーソー ワイヤーソー

購入前から少し興味のあったワイヤーソー。
さっそく少し木材を切ってみたが、使い勝手の悪さにがっかりした。
太い木を切ろうとすれば目詰りして使い物にならず、これで切れる程度の細い木ならば手で折ったほうが早い。
ワイヤーソーとは別にポケットチェーンソーというものもあるようなので、それも含めて木を切るツールを検討中だ。

シグナルミラー 表面 シグナルミラー 表面

シグナルミラー。
写真では周りのものが映り込んでしまって黒くなっているが、実際は鏡のように一面シルバーだ。
とはいえ、きれいな鏡面仕上げではないので、これでメイクを直すようなことは難しいだろう。

シグナルミラー 裏面 シグナルミラー 裏面

シグナルミラーの裏面には使用方法が書かれている。

サバイバルブランケット サバイバルブランケット

サバイバルブランケット。
広げると元に戻せなくなるのでサイズ等は測っていない。
折りたたまれた状態のサイズは100均で購入したものとほぼ同じなので、普通の1人分のサイズだろう。
100均のものよりは若干質感がしっかりしているような気がしないでもない。

ファイヤースチール ファイヤースチール

現代版火打石とも言うべきファイヤースチール。
メタルマッチなどとも呼ばれるものだ。

できるだけ手早く火を起こしたい緊急時にあってはファイヤースチールよりも100円ライターの方が実用性は高いはずだが、氷点下であろうが濡れていようがどんな過酷な状況でも火花を飛ばせるというのは頼もしい。
また、エマージェンシーではなくてブッシュクラフト的なシーンにおいては、ライターに頼らずファイヤースチールで火起こしが上手くできると格好良い。

なお、本来はファイヤースチール本体とストライカーをつなぐのは一番上の写真のような黒いナイロン製のヒモだったが、火口としても使える麻紐に交換した。

防水マッチ(ヤスリ付き) 防水マッチ(ヤスリ付き)

本家サイトの英語が"Waterproof matches"となっているので“防水マッチ”と訳したが、見た目は水濡れだけでなく強風でも使えるいわゆる"Stormproof Maches"だ。
風に対しても威力を発揮するのかどうか、実際に使う機会があったら追記したい。

左の黒いものはマッチを擦るためのヤスリだ。

コットンボール(改) コットンボール(改)

コットボール(改)。
本来はただの綿のかたまりが入っていただけだが、ただのコットンボールは一瞬で燃え尽きて火口としては頼りないので、持続性を高めるためにワセリンを染み込ませてワセリンティンダーにした。
そのままだとベタついたり乾燥したりしてしまうので、化粧用クリームの試供品が入っているような小さな容器に入れて保管している。

エマージェンシーコード エマージェンシーコード

いわゆるパラコード。
戻すのが面倒なので長さを測っていないが、見たところせいぜい150cm程度だろうか。
靴ひも代わや荷物を簡単に束ねたりする用途には使えても、タープを張ったりするには短か過ぎる。

仕掛け罠用ワイヤー&ワックスコーティング糸 仕掛け罠用ワイヤー&ワックスコーティング糸

右が仕掛け用のワイヤーで、左がワックスコーティングされた糸となる。

仕掛け用のワイヤーは野ウサギや小動物などを捕まえるための罠を作るものだが、日本では仕掛け猟にもライセンスが必要なので遊び半分で行なってはいけない。

ワックスコーティング糸は、いわば耐水性・耐久性をもたせた糸で、破れたザックの縫合から釣り糸としてまで様々な用途に使えるが、熱を加えるとワックスが溶解するので料理などに用いることはできない。

なお、こちらも長さはせいぜい1m程度だと思われる。

釣具 釣具

釣具として、釣り針・オモリ・スイベル(ラインのネジレを防ぐ道具)の3つが4セット分入っていた。

釣具 拡大図 釣具 拡大図

本来は1袋に一緒くたに入っていたが、いざというときに絡まったり落として失くなったりすると滅入るので、1セットずつセロテープで軽く包んで取り出しやすくした。

釣具 裏面 釣具 裏面

ラインも入っているが、やはり短い気がする。
2m程度の棒の先にラインを結び、せいぜい3m程度の長さのラインを垂れるような感じだろうか。
姿の見えている魚を釣るイメージだろう。
なお、文字が書いてある紙は台紙として適当なものを使っただけで、文章に特に意味は無い。

裁縫セットにも後からアイテムを追加している。

裁縫セット 表面 裁縫セット 表面


手前の白い台紙のものが本来のものだ。
針はとても細いものが1本のみだった。
トゲを抜くにも細すぎて手元が狂いそうだ。

もうすこし太めの針の方が実用的だと思ったのと、糸通しがないと使うときに不便だと思ったので100均で簡単なセットを買ってきて追加した。

裁縫セット 裏面 裁縫セット 裏面

ボタンと安全ピンも入っている。
透明のボタン2ケと大きい方の安全ピンは100均の裁縫セットに入っていたものだ。

なお、各画像でアイテムが入っているチャック付きポリ袋も自分で用意したもので、本来はもっと粗末なものに入っている。

首ひも用穴付ホイッスル 首ひも用穴付ホイッスル

薄くてスペースをとらない笛。
ひもを通す穴がついているので、できれば首から下げておくほうが良いのかもしれない。

麻紐(追加分) 麻紐(追加分)

この麻紐は完全に追加分。
ファイヤースチールのひもを付け替えた際に余ったものを入れただけ。
縛る用途はもちろん火口としても使える。

ベア・グリルス特製ポケットサバイバルガイド ベア・グリルス特製ポケットサバイバルガイド

そして最後にベア・グリルス特製ポケットサバイバルガイドだ。
実はこれが一番重要なアイテムのような気がする。

ディスカバリーチャンネルの「サバイバル MAN VS WILD」などを見たことのある方はお分かりのことと思うが、ベア・グリルスは虫を食べたり自身の小便を飲んだり、“生きるために人はどこまでクレイジーになれるのか”ということを身を持って教えてくれる。

万が一、自分が過酷な状況に置かれても、ベアさんのことを思い出せば、事態はそれほど悪くないと考えることができるはずだ。
そんなときにベアさんからのお手紙であるこのポケットサバイバルガイドに目を通せば、救助まで生き抜く勇気を貰えそうな気がする。

“生きる気力”こそが一番肝心だとはよく聞く話だ。

ベア・グリルス特製ポケットサバイバルガイド 導入部分 ベア・グリルス特製ポケットサバイバルガイド 導入部分

ところでこのポケットサバイバルガイドは全編英語で書かれている。
英語を見ると気分が悪くなる人は余計に気が滅入るので、代わりに日本語の同じようなものを自分で用意した方が良いかもしれない。

逆に、英語がわかる方はこの言い回しがベア・グリルス本人のものであることがわかって勇気を貰えるはずだ。

ちなみにこのポケットサバイバルガイドは紙ではなく薄いプラスチックのような素材でできており、雨で濡れても溶けてなくなるようなことはないので安心だ。

ベア・グリルス特製ポケットサバイバルガイド 表面 ベア・グリルス特製ポケットサバイバルガイド 表面

表綿には、安全と居場所の確保、救助の求め方について書かれている。

一番下に見えるのはセンチメートル単位の目盛りでメジャーとして使える。
細かな心遣いはありがたい。

ベア・グリルス特製ポケットサバイバルガイド 裏面 ベア・グリルス特製ポケットサバイバルガイド 裏面

裏面には飲料水と食べ物の確保の方法について書かれている。

表面同様裏面にも目盛りがついているがこちらの単位はインチだ。


総評

サバイバルキットやピンチ缶についての考え方は十人十色だ。
実用性を求める人、小さい中にいかに多くの機能を詰め込めるかを追求する人、軍用のものを可能な限り踏襲する人などなど様々だ。

そういう意味で、GERBER ベア・グリルス アルティメット(サバイバル)キットは、ベア・グリルスファンの方はもちろん、初めてサバイバルキットに手を出そうという人にもオススメだ。
そこそこ使えそうな気がしながらも、逆に全く実用的でないような気もする本商品には、自分らしさを追求する余地が多分に残されていて、“ここから始める”用途には最適だ。

DATA

商品名
Bear Grylls Ultimate Kit
»メーカー製品情報ページ
型番
31-000701
メーカー
GERBER
実勢価格
【Amazon】¥6,180~ »商品を見る
【楽天市場】 ¥8,400~ »商品を見る
※最終更新日時点の価格。

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